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2003.12.16

【モバイル談義】理解されないPDA

普通のひとは、PDAというものにあまり興味がない。

なんに使うものなのかわからないので、いらないのだ。たぶん、電話のできないヘンなケータイ?ていどにしか思っていない。
だいたい、PDAという呼びかたが、つめたい感じがしてよくない。パソコンというとだいぶ親しみやすくなってきたが、これがPCになると、なぜかお高くとまっている気がするようなものだろうか。

ちいさいパソコンとしての使いかたをされることが多いので、ミニコンとかポケコンみたいな呼びかたがいいと思うのだが、この2つとも、すでに違う分野のコンピュータの呼び名として定着してしまっている。ほかに適当なものも思いつかないので、わたしもあきらめてPDAと呼ぶことにしている。

PDAではいろんなことができる。音楽をきく、写真やビデオをみる、電子本をよむ、Webページをみる、メールのよみかき、ワープロ、表計算、ゲーム、乗り換え案内、地図をしらべる・・・と、こうして並べてみると、パソコンとほとんどおなじことができそうだ。
ただし、ちいさいだけあって貧弱なので、まったくパソコンと同じというわけにはいかない。画面もせまい。それにパソコンとくらべてとても手間がかかる。そのわりに、けっこう値段も張る。そんなこんなで、一見たいしたとりえもないように思える。

それでもわたしがPDAを便利だと思うのは、わたしがいまや、ほとんどあらゆることをパソコンを使ってやってしまうからだ。音楽はぜんぶmp3、ビデオは動画ファイルにしてハードディスクやDVDに保存、本はなるべく電子本、ニュースはWebでよむ・・・

こういったデータを入口から出口までデジタルにしたときの便利さは、やみつきになる快感だ。本棚を埋めつくし、いくつもの段ボールにあふれていた本やCDやビデオが、ぜんぶパソコンのなかにおさまる。それだけでもすごいが、これがマウスやリモコンをひと振りするだけで自由自在、思いのままにとりだせるのだ。この"デジタルの快感"こそコンピューティングのチカラであり、この便利さをいちどでも体験したら、もう後にはもどれない。

このデジタルの快感を外にもちだし、移動中などのちょっとしたときにも味わいたいときにパソコンの代わりになるもの、それがPDAなのだ。パソコンがステレオコンポなら、PDAはヘッドホンステレオにあたる。

PDAやパソコンがオーディオ機器とちがうのは、中途ハンパなままで売られているところだ。あちこちいじればいろいろできるようにはなっているが、そのままでは何もできない。これは、道具としてPDAを使いたいだけのひとにとって大きなカベだ。このカベをこわしてしまうことができれば、PDAは、コンピューティングのチカラを手のひらにのせるための、すばらしいキカイになる。
ただ、ほとんどのひとはデジタルの快感をまだ実感したことがない。いや、ほんとうはあちこちで味わっているのだが、それがデジタルのチカラだということをぼんやりとしかわかっていない。だから、純粋にデジタルの快感を得るための道具であるPDAをみても、どういうことに使うのかよくわからないものでしかなく、そんなにほしいとは思わないのだ。

このふたつが、いまの「ふつうのひと」とPDAの距離がちぢまらない原因だと思う。コンピューティングがわからないから、モバイルコンピューティングはもっとわからない。あたりまえといえばあたりまえすぎる話だ。

いつか、ふつうにPDAが「使える」日がやってきて、むかしは七転八倒してあんな使えないおもちゃでマネゴトをしてたんだよ、なんて笑い話にできたら、それに越したことはないのだけれど。

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