【モバイル談義】トランスポータブルはモバイルか
ノートパソコンにもいろいろある。そのなかでいちばんよく売れるのは、フロッピーと、CDとかDVDのドライブが両方ついている、ちょっと大きめのものらしい。こういうノートパソコンをさして、「トランスポータブル」とよぶことがある。
これは、おなじノートパソコンでもピンからキリまであるけれど、そのちがいを区別してあつかいたいときに使う呼び方だ。
トランスポータブルといえば「据え置きのデスクトップパソコンとちがって、持ちはこびがカンタンなタイプのもの」といった意味で使うのがふつうだ。
しかしなぜか、モバイラーがトランスポータブルというときは「いちおう持ちはこびできるけど、ちょっとモバイルって感じじゃないよね」という含みがあることが多い。こういう人たちが興味をもつのは、サブノート、ミニノート、スリムノートといった、ハードディスクしかないかわりに小さく軽く薄いタイプだ。
モバイルに対する考え方が世間さまとはちがうせいかもしれないが、わたしは、トランスポータブルはモバイルに含まれると考えている。なぜなら、トランスポータブルのノートパソコンは、パソコンらしさを失っていない最小サイズのパソコンだからだ。
パソコンの最大の特徴は汎用性にある。汎用などというとこむずかしいが、「融通がきく何でも屋」といった意味だ。トランスポータブルのノートパソコンは、その汎用性をぎりぎりのところでなくしてない。
パソコンのはじまりはデスクトップパソコンだけれど、今ではトランスポータブルタイプのノートパソコンでもできることはほとんどかわらない。デスクトップとくらべると計算速度がすこし遅めで、いろんなパーツをえらんで自由に交換したり拡張することはできないけれど、それが使い勝手にあまり関係なくなったからだ。
デスクトップパソコンがもつ自由な拡張性をあきらめるかわりに、それ以外のすべての要素を詰め込んだままコンパクトにしたものが、トランスポータブルのノートパソコンといえる。
「持ち運ばないモバイル」の対極にあるのが、トランスポータブルノートパソコンのモバイルになる。これは、電気を使うときに電線を引いて使うことと、発電機を使って発電することぐらい違うが。
このとき、電線から供給されるものとまったく同じ電力が供給できる発電機、それがトランスポータブルのノートパソコンなのだ。
電化されていない山荘で過ごすなら発電機は必須だが、都会のホテルに滞在するつもりならそんな重装備は不要、ということになる。コンピュータの世界では電化すなわちネットワーク化、ということになると思うが、いまのところネットワークはそれほど進展していない。コンピューティングのチカラは、まだ電気のようには自由にとりだせないのだ。
だから、電化の進んでない場所ではまだまだ発電機、すなわちトランスポータブルノートパソコンの出番は多く、コンピューティングのチカラを持ち出すための道具として無視できない存在だ。
コンピュータの世界で、トランスポータブルのノートパソコンがいらないぐらいに"電化"がすすむのは、そうとう先のことだと思うけれども、わたしがリタイアするごろまでにはそうなっていてほしいなあ。
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